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紫陽花坂に陽が差した。
8月3日 天候くもり
メンバー:ユーレイ(L)、yさん

南会津新宮川ダム上流の宮川支流大滝川~倉骨川~木地工房
地図「東小岐」「林中」「大芦」
山域 南会津 三引山

会津田島北西に位置する舟鼻峠周辺は、起伏の少ない山肌を成しており、山スキーならどうなのかしらね? そう思って11年前の2月に舟鼻峠から駒止湿原までを1泊で通り抜けた。
このルートは樹林の少ない台地状の地形を進み、周りの景色の良さも相まって、自己の山スキーベスト5にランクインされる山行でした。

数年後、調子に乗って反対の北東に位置する三引山方面へトライしたら、二度続けて敗退。2度目はどうやら三引山の手前まで行けたのですが、視界をはばかる樹林帯と延々と続く似たような地形にギブアップしましたと。

この頃のメンバーは、ベテランYさん、荷物持ちのおれ、若さのyさんの強力メンバー。

冬場三引山を抜けるにはよほどの天候に恵まれないと自分の技量ではちょっと無理かなと暫くご無沙汰。
そして去年、無雪期ならどうかしらと、舟鼻峠の東、木地小屋から倉骨川林道を登り町村堺尾根を超え大滝川から新宮川ダムへ下るルート泊まりで試みた。

スタートの倉骨川林道は地図よりも更に延びていて、尾根の手前まで続いていた。これは楽勝と気を許したらこんどは取り付き場所を探すのに手間を取ったり、猛烈な藪に行く手をさえぎられたりで散々な目に会った.
やっと超えた尾根から見降ろした大滝川への下降は、地図で見る地形より険しくその時は見えた。ロープがあればなんともなかったのに、事前検討で不要と判断していてここはあっさり敗退。
冬の山スキーの時も帰りのタクシーの手配で二度ほどお世話になった、木地工房で三度目のお茶を頂き帰りました。この辺りは携帯の電波がまだ届かないエリアです。

後になって思い起こすことはと言えば、「敗退の判断って単に腰が引けてただけだったんじゃないの、降りようと思えば降りれたんじゃない?」という想いが頭に残りました。
yさんの顔にも「このヘタレが」と書いてあったし。


そこで今回は逆コースで再挑戦することにしました。
夜行バスで若松入り。会津高田からのタクシーが新宮川ダムを越え大滝川の林道の奥まで入れることもあり、これならその日のうちに木地工房へ抜けられる。

クマに注意の看板がうるさく立ち並ぶ新宮川ダムの周辺林道、その封鎖ゲートに着いたのは7時少し前。
スタート地点 -> ここをクリック

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8月にしてはやや涼しく曇りで日差しも気にならない。
釣りで紹介されることの多い大滝川だが、今日は釣り屋の姿は見えない。
ここからゴールの木地工房までは、直線距離で南へ約10キロ、高低差は550メートル。
林道は地図上では大きな二股を三つ経て、尾根の手前まで伸びている。そこから沢を遡行し藪尾根を超えて、反対側の倉骨川林道までは1キロにも満たない。
自分だけの大甘の予定では、大滝川林道を3時間、尾根越えに1時間、倉骨川林道に1時間半。
5時間半後の12時半には、木地工房でお茶を飲む自分を描いていたのだ。
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熊よけの鈴を鳴らしながら出発。林道はゲートを越えても舗装が続き歩きやすい。左手の大滝川は3日前の大雨で増水しており釣屋が居ないのも納得。
しかしこの水量ならかなり上流まで行かないと遡行が出来ない。林道の状態が悪くなったときの選択肢が減ることになる。

そしてその林道、早速崩壊箇所が現れるがここは問題なく進む。出発後小1時間で小さな祠が、その下に川の名前の由来となる大滝が現れた。
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更に進むと、岩壁に横付けされた立派な道になり整備されていると思わせる。

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うん、これなら予定通り進めそうだ。増水しているものの綺麗な滑の続く大滝川を左に進むと、舗装はあっさり途切れその先は車の通れないほどの廃道と化していた。
出発後1時間20分でハイキングモード終了。

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最初の二股から2番目の二股。(8時55分-10時20分)
9時前に最初の二股を超えた。ここから次の二股には10時20分着。
そしてこの間1.7キロを1時間30分かかっている。
林道の状態が悪いのだ。全体の2割が一般登山道のレベル、6割が踏み跡はあるものの膝から胸までの雑草・藪が生い茂る獣道、1割が踏み跡も頼りない藪漕ぎ(まだ顔が出る)、最後の1割は体全体が藪に覆われる上級者向け藪漕ぎ。
藪が険しくなって先頭をyさんから交代。

上2枚の写真は藪漕ぎ地帯。

2番目の二股から最後の二股(10時20分-11時48分)
更に進むものの状況は悪く、笹藪が現れて動きが取れない。
ここで廃道林道を諦め沢靴に履き替えて大滝川遡行に切り替えた。
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水量も落ち着いてきれいな滑の続く。
本当は内緒にしたい沢。それまでの藪漕ぎの苦労を忘れて更にお釣りをもらった気分になったもの。

今回は沢登が目的でなく、大滝川から倉骨川へ乗り越す手段として沢を選択したので、望外の収穫でした。まったく。

11時48分に最後の二股を通過。1キロに1時間半。時速666メートル。
藪漕ぎとしては結構早いですよ(笑)。

最後の二股から尾根越え(11時48分-)
最初の目論見はここに10時までに来れたらと思っていたが12時前。2時間近くの遅れ。想像以上の林道の荒廃を考えるとまあ上等と思う。沢で良い気分になったことだし。
ここまで来ると越える尾根までもう1キロも無い。滑が続く沢をさくさく進む。右手にその尾根を見ながら頃合を見計らって尾根に取り付いた。
これを越えれば直ぐに反対の林道に出られる、そういう期待で今までの疲れが忘れられた。

稜線付近の厳しい藪と格闘しながら稜線と思えるところにたどり着く。
ここでyさんを残して尾根の反対を降りるがどこまで降りても林道が出てこない。本来の林道の西か東に出てしまったようだ、そう判断して一旦稜線に戻った。林道に出なくても南側の沢を下れば木地工房のある下郷側に出られるので、沢に続きそうな南側斜面を巻き気味に下っていった。
10分くらい下るとさっきと同じような滑の小さな沢に出会った。

何かおかしい。

方位を見ると少しおかしい。

見覚えのある滑の沢。


やってしまったよリングワンダリング。


1時間かけて同じ場所に戻ってしまった。この間地図と磁石は常にチェックしいたのにぃ。

場所はここらあたり

改めて検討したら原因は早すぎた取り付。しかも沢も尾根も南南東に向いているので南に下った時もっと東よりにルートを取らなきゃいけなかった。
12時55分。

今度はもっと沢を上り詰めてから尾根に取り付く。かなり時間をかけてルート探しに明け暮れるも帰りの林道は今度も見えない。
yさんを残してあちらこちらの様子を見るが、周囲は背丈を越える藪なので無理は出来ない。何回かルートを探してみたがピンポイントで林道に出るのは難しい。
結局今回も南斜面下降の沢降りを選んだ。きっちり磁石を見ながら確実に南へ進んでいる。半袖の腕は傷だらけ、脛は何度も倒木にぶつかり悲鳴をあげ足元はもうふらふら。それでも太陽の位置から南に向かっていたのが分かったので気分は楽だ。

10分くらい降りたらで紫陽花の群生に囲まれた。
高さは1メートル20センチ位か。
もっと綺麗な写真を撮っておけばと悔やむほどすばらしい紫陽花たち。

ちょうどそのころ今までの曇り空から太陽が出てきて陽の光が紫陽花を映し出した。

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(写真、下手くそですね)

ここで本日で一番長い15分の休憩。

紫陽花郡の奥は緩やかな谷になっており、坂が沢に変わるのももう少しだ。この沢を下れば倉骨川の林道のどこかに出くわすと思う。間違えていたとしても東西1キロ程度。倉骨川の流域を離れることは無い。
けど少し自信が無い。

13時50分、水流が現れここからは沢降りとなる。この沢も来る時の沢同様緩やかな滑が続き歩きやすい。沢に平行して人の通った小道があり、こんなところに人が来るのかとちょっと驚いた。小さな沢なので釣り屋と思えず林業関係者かと思われる。
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何本かの支流と合流した頃まるで滑り台の滝が出てきた。

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最後は穏やかな流れとなり、気がついたらあっけなく林道に出た。
14時55分。
ここが去年来た倉骨川林道かどうなのか、まだ自信が無い。

林道を下る途中で出会った釣り屋さんによると、ここはやはり倉骨川の林道で更に進むと見覚えのあるゲートが出てきた。

3時50分、木地工房に着く。->ここをクリック

なつかしの木地工房、4回目ともなると管理しているご夫婦にも顔を覚えられていた。嬉しい気持ちをちょっと隠してお茶を頂きました。
大滝川から来たと言ったら本当に驚いてた。ここでの話題の中心はやはりクマのこと。地元の人でもクマに会うと怖いそうです。自分も目の前でツキノワグマに吠えられた経験があるので良くわかります。

倉骨川林道-大滝川、2度目のトライで目的を達成して気分は最高。
しかし肝心の尾根越えは詰めが甘く課題が残る。

静かで誰も知られていない滑の沢、野性の紫陽花の群生。

未練たらたら。また行きたい。

出発午前7時5分、到着15時55分。
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Comment

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山登りというより、まさに探検隊ですね~
なんか新しい発見がありそうだ
ななお | URL | 2013/08/12/Mon 20:46 [EDIT]
ツキノワグマさんと遭遇していたら、もっと探検隊ぽかったかな(笑)。
ユーレイ | URL | 2013/08/13/Tue 12:24 [EDIT]
すごいな~
ほぼ登山道登山しかしないので、こういう山行に憧れます。が、実力的にやることはないだろうな~・・・
imarin | URL | 2013/08/15/Thu 06:58 [EDIT]
ツキノワグマはともかく
カワウソとかオオカミをめっければユウレイさんも有名人になれるよね。
T | URL | 2013/08/15/Thu 19:22 [EDIT]
imarinさん、いつもは敗退ばっかりで、今回はたまたまです。敗退話の方が面白いかも(笑)。
ユーレイ | URL | 2013/08/16/Fri 09:28 [EDIT]
Tさん、カワウソやオオカミは難易度が高い。ツキノワグマに襲われて瀕死の重傷でも十分有名人になれると思う。(笑)
ユーレイ | URL | 2013/08/16/Fri 12:37 [EDIT]

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